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「善人」であれ

[2018.09.24]

僕が昔好きだった戦う哲学者と呼ばれる「中島義道」先生の本に、「私が嫌いな10の人々」という本がありまして、面白い思想だなあと感じた時代があります。この本、相当偏屈な人しかきっと読めません。

共感はできないんですが、きわめて極論的な言葉を導入部として使いながら最終的には「人はどう生きるべきか?」というところまで広げる哲学的な手法は、面白いと感じました。

先生が示す「善人」とは、世の中の90%を占める「一般的な人」という意味で、「一般」に属していることが「善」であり「自分達は正しい」と自分達の常識を押し付ける人のことを指します。

要するに、その90%から漏れた10%の人間を許容しないという、何とも卑屈な発想が面白いのです。

「いつも前向きな人」も、先生には「善人」であり忌み嫌うべき人となっております。うーむ。どうなんでしょうかね?僕は、「楽しいが善」という思想なので。

 

たとえばの話ですが、一緒に時間を過ごしている人がすごく「不機嫌そう」だったら相手はどう思いますかね?

友達や職場や夫婦関係でも、不機嫌な相手より、ご機嫌な相手の方がやはり楽しいって思う方が多いと思うんです。そして、親子関係も。

こどもや旦那さんや奥さんからの一言にイラっとなってすぐ不機嫌。お口がへの字になって、お部屋に重い空気が流れる。そんな状況を「好ましい」とはみんな思わない。

ならば、イラっとした直後に、「反発しないで、右から左に流してみよう」と一回だけ猶予を与える心の余裕が、円満の秘訣だったりもします。

「世界一導火線が短い」「チャッカマン」と呼ばれた僕ですが、ここ10年ほどこの技術を習得しようと頑張ってきた経緯があります。

まだまだ未熟ですが、「不機嫌な自分」と「ご機嫌な自分」はどちらがよいかというと、率直に「ご機嫌」な方が世の中スムーズに運びます。

自分の我を通すことが正しいわけではなく、他人に合わせる方が実は「生き方」としては正しかったりもします。

ついつい、不満そうな表情や怒ってばかりな日々になりがちですが、「笑顔で生きる」「前向きに生きる」ほうが、楽しいものを引き寄せる力になると思っています。

ひさしぶりに連休はゆっくり休めました。明日からまた笑顔で、子供たちに接するように頑張ります。

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