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全集中 針の呼吸

[2020.10.19]

昔々はインフルエンザのことを流行性感冒(流感:りゅうかん)と呼んでいました。流感対策には予防接種が重要、ということで1994年までは学童には学校での集団接種がされていました(覚えがあるパパ・ママもいらっしゃるかもしれません)。諸問題、おそらく針の使い回しによるB型肝炎感染という闇が引き金で、集団接種はなくなり任意接種となりました。統計上は、集団接種をしていた頃の方が明らかに流感の患者数や死亡数も少ないそうです。ですから1990年代後半からずっと、インフルエンザワクチンの接種率はどうやったら上がるか?を国は考えて策を作ってきました。その一つが、重症化しやすい高齢者への一部公費負担です。やはりこれが一定の効果を示していました。

今回コロナ禍の本年に、学童・乳幼児のワクチン負担を打ち出した国・県・市の行政は正しいと思います。何なら今年だけと言わず、接種率も上がるので毎年やって欲しい。

で、えー、ここからが問題でして、前回ブログで述べた通り、インフルエンザワクチンは国民全員が接種できるような量がそもそも作られていません。ここに端を発した問題が起こります。ほとんどのお子さんは「かかりつけ医で接種したい」と希望されますが、あまりにも早く終わる予約争奪戦に負けてしまった人たちが行き場を失います。ある程度大きなお子さん、じっと我慢して注射を受けられることができる子は、近隣で安く接種できるところを探されるでしょう。でも、抑えるのに自信がない、どこで打てばよいのやら、というお子さんたちに少しでも役に立てたらという気持ちで、当クリニックは予約なしにしました(してしまったのです)

 現実に起こっていることは、1日で接種できる限界数をはるかに超えての受診です。お断りするのは本末転倒と思いながらも、無理なものは無理と言わないと逆に迷惑をかけてしまいます。今は風邪もものすごい勢いで流行ってますので、通常の診察にもおおいに影響しております。本当にご迷惑をかけて申し訳ありません。

でも心の中では、当院スタッフ全員が、なんとか希望される方々に接種をしてあげたいという気持ちで、一秒一秒を無駄にすることなく業務をしております。ご理解のほどよろしくお願いいたします。とにかく今は、「全集中 針の呼吸 壱の型 流感退散!!!」の気持ちで頑張っています。今後は少しずつワクチン希望者の方が安定してくると推測しております。

今現在、半日で20人前後のワクチンが打てるように調整しております。しかし、いつかはワクチン在庫が底をつきます。今後については適宜クリニックのHPに情報を載せてゆきますので、受診される前に必ずHPをご確認いただくよう、よろしくお願いいたします。

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