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富山臨床アレルギー研究会

[2018.09.22]

専門が小児循環器な僕ですが、一番の専門は総合小児科なので(笑)、自分の専門ではない研究会にもたまーに参加させていただいております。

特別講演ではとってもご高名な先生の話を拝聴させていただけるので、一人で教科書を読むのの何倍も理解が深まります。まさに「百聞は一見に如かず」。

今日は「乳幼児喘息」についてのガイドライン2017のお話しでした。

たかだか25年の小児科経験ですが、研修医だったころと今では治療が非常に変わった分野がアレルギーです。

患者さんがたくさんいるので、製薬会社さんとしてもマーケティングが大きいため主力分野。今後もどんどん新しくて良いお薬が出てくるでしょうし、アトピーや喘息の根本的治療なども期待されます。

研修医だった時代には、秋と春はとにかく夜になるとゼーゼーと呼吸が苦しくて救急を受診される喘息の子だらけでした。

それが今は、内服薬も自宅での吸入薬もクオリティーが上がり、治療のガイドラインもしっかりしているので日常の管理が整い、そういう急変の喘息児も激減しました。

 

ただし、ずっと感じることは「のど元過ぎると熱さ忘れる」。いいお薬があったとしても、それを使わないと全然意味がない。喘息のみなさん、調子がいいとついつい吸入や内服を自己中断する場合があります。

治療方針に沿って内服や吸入などを自己管理することを「アドヒアランス」と言いますが、心臓のお薬、腎臓のお薬、甲状腺などのホルモン剤、糖尿病のインスリンなどの自己注射に関しては

ほぼアドヒアランスは100%を保てます。しかしどうしても喘息やアレルギーなどはアドヒアランスが悪いので、せっかくお薬も良くなったこの時代にもったいないなあと感じます。

子供の喘息は子供の時期にしっかり管理すれば治るチャンスがあるのに、大人になってしまうと治らなくなります。やはり指示された治療を素直に遵守していただき、早くゼーゼーと縁が切れるように頑張りましょう。

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