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良い診察を受けるために

[2021.06.08]

 えー、いまだに当院周辺地区はRSウイルス感染が大爆発しており、外来も発熱者だらけで混雑し、皆さんにも車内待機していただくことが多く、院内感染対策として出入りも神経を使うため、診療自体になかなかゆっくりと時間が取れません。短い診療にベストなパフォーマンスを発揮するのはなかなか困難です。そもそも医者は神様ではないし、親御さんも病院に行けば全て診断がついて全ての問題が解決すると思ってはおられないと思いますが。。。。 

 病院側の言い分として、良い診療をするためには、的確な問診、的確な診察、的確な検査、的確な説明と治療の全てのパーツが必要です。全て上手くいったとして、ヤブ医者の僕レベルでは1回の診察で正解に辿り着ける確率は50%ぐらいです。さらにご家族に納得していただける説明までできるのは、良くて2割かなと。それが素直な現状です。それでも100%に近づけたいと日々心から思っています。

 小児科という性質上、最も大切なのは結局「親からの問診」です。どんな診察テクニックも知識や経験も、親御さんの「普段との違い・違和感」には敵いません。どんな名医にかかるかよりも、いかに病状を的確に伝えるかの方が遥かに重要です。そして僕たち医療者は、その訴えにしっかり耳を傾ける必要があります。子供が病気になった時に、①そうなったきっかけ(心当たり)はあるか? ②今一番困っているのは何か? をぜひしっかりと手短に伝えてください。しっかり伝われば、子供たちが正確に症状を表現できなくても、聴診器を当てるだけで泣いちゃっても、全然アーンしてくれなくても、なんとか正しい診察につながるはずですから。

 時々、何も言わずぼーっと立っている親御さんがいて困ります。病院任せになってしまい、診療の最も重要なパーツが欠けないようにぜひご協力をよろしくお願いいたします。お互いが協力しあって初めて「良い診療」が生まれます!

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