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迅速検査(すぐ診断がつくもの)

[2018.10.14]

迅速検査というと、みなさん一番ご存知なのは「インフルエンザで鼻をほじほじされる」ものが思い浮かぶと思います。

いつも昔話で申し訳ないのですが、少なくとも20年ぐらい前までは「迅速検査」というものがこの世に存在しませんでした。ですから、診察した「なんとなーくの雰囲気」だけで勝手に「インフルエンザでしょうねー」って言っておりました。ですから、一冬に3回、4回とあり得ない頻度でインフルエンザと言われる患者さんもおられました(笑)

 

現在は原因検索として、①溶連菌迅速(のど) ②アデノウイルス迅速(のど) ③インフルエンザ迅速(鼻) ④便ロタ・アデノの迅速(便) ⑤RSウイルス迅速(鼻) ⑥便ノロウイルス迅速(便) ⑦マイコプラズマ迅速(のど)⑧ヒトメタニューモウイルス(鼻)の「ゴシゴシ検査」が、今現在存在する迅速検査です。えーっと思うかもしれませんが、それ以外のものについてはリアルタイムで確定診断することが不可能です。

小児科だったら、はしかは? 水疱瘡は? 風疹は? おたふくは?って疑問に思われると思いますが、これらの感染症には迅速検査は存在しません。

ごくわずかな種類の迅速検査しか武器を持たずに、我々は日々かなりのケースを自分の経験と勘をたよりに「about」に診察しながら、診断と治療の振り分けを行っております。

ですから、「周囲の流行状況」の情報が最も重要視されるものなわけです。ぜひ診察のときにはそのあたりをご協力ください。

 

また、溶連菌・インフルエンザ以外については特に治療薬があるわけではないので、本人への治療というよりは周囲への感染拡大を防ぐという意味合いから診断をつけています。

そう、病気を診断するうえで、①病児個人に対する対応 と②病児周囲への感染拡大防御 の2面から考えてゆく必要性があります。

患者さん側としても、その両面から考えて病状推移にあわせて、「いつまで自宅療養が必要か?」「いつから社会復帰するのか?」ということを熟慮していただくのが大事です。

熱がさがって1日も経っていないときは、間違いなく「他のお子さんにうつす」状態だということをわかっておいて欲しいのです。

 

気候が気候で、非常にアレルギー症状が出やすいです。体調管理には十分注意をして、バランスを崩さずに元気に過ごしましょう!

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