胃腸炎後によくある症状について
インフルエンザやコロナがほぼなくなり、今唯一目立つのは感染性胃腸炎(ウイルス性嘔吐下痢症)だと思います。
急性期の対応や、自宅で出来る対処法については上記リンク等ネットを参照してください。
ほぼ一晩で症状が落ち着く「胃腸炎」ですが、意外と後を引く事があります。一晩でほぼ吐かなくなりますが、その後1週間ほどは下痢・腹痛・食欲不振が続きます。お腹は空くので食べたがりますが、まだお腹の動きが本調子ではないので、食べるとすぐに要らなくなったり、食べた後に1回だけ吐いてしまったりします。吐き始めてから数日後に起こるので親御さんはびっくりしますが、また胃腸炎になったのではなく、胃腸炎後に良く見られる一過性の症状です。ケロッとしていたら放置しておけばいいです。腸の動きが完璧に戻るまでには1週間ほどかかることを覚えておいてください。
胃腸炎の最大の治療は「食事療法」です。となると、何を食べさせたら良いのか?悩むと思います。発症当日などは経口補水液が大事ですが、飲まない物(美味しくないので)は飲みません。どうしても無理なら普通のイオン飲料でもお茶でも水でも構いません。飴やキャラメルなど甘いものも少し摂れると良いかもしれません。
嘔吐翌日は消化の良い食べ物を一日程度あげてみてください。下痢することが多いので、便と同じやわらかさの食事がいいです。おかゆからスタートしましょう。乳製品や脂っこいものは当然控えましょう。2日も経てばお腹が空いて「もっと食べさせろー」になります。下痢が頻回でなければほぼ普通の食事で構いません。とにかく胃腸炎は勝手に治ります。1、2日でケロッと治る場合が多いし、1週間あれば必ず良くなります。最初に1、2日の対応だけが大事で、その後はある意味「適当」で構いません。わからなければ自分自身がお腹が不安な時はどんな食事や水分をとりたいか?を想像すれば大体正解に辿り着けると思います。あまりキメキメにならなくても大丈夫ですから。気持ち悪くて下痢している時に、「牛乳を飲みたい」「唐揚げを食べたい」にはならないはずです。
ちなみにウイルス性胃腸炎(ほぼノロウイルス)は、子供より大人の方が重症です。お子さんがなった場合はとにかくうつされないように頑張ってください。