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「変化」に弱い

[2025.06.29]

天候とエアコンで体調不良(自発的)になるお子さんがいますが、僕は常に「冷房は26℃でつけ続け、暑かったら扇風機、肌寒いと感じたら着るか羽織る」派です。生まれたばかりの赤ちゃんを管理する新生児室や、NICU(新生児集中治療室)の室温は26℃に設定されています。日常を一定の温度で生活するのは難しいですが、いい風が入ってくるから窓を開けてお昼寝するとか、夜涼しいから窓を開けて寝るとかは、個人的にはオススメしません。こどもがいるならエアコンつけましょう。ただし強すぎるのもダメだし、風の直下で当たるのもダメで、結局「室温26℃」というところに落ち着きます。

 大前提として、ヒトは恒温動物です。外界の変化に対して無意識に自分の体温を36〜37℃に維持しようとします。これは様々な細胞や組織での活動(化学反応)がもっとも効率よくエラーなく行えるための体温という理由があります。効率性を保つためのセンサーとして「暑い」とか「寒い」とかいう感覚が我々には備わっています。生きてゆく上で恒常性(ホメオシタシス)はとても重要で「変化」は「害」とも言えます。変化に順応するにはたくさんのエネルギーが必要で、急な変化・強い変化には対応できなくなり、恒常性を失って「具合が悪く」なります。

 夏場になると必ず「こどもの熱中症」が増えます。意識していて欲しいことは「ヒトは変化に弱い、身体の小さいこどもは特に弱い」ということです。レジャーすること、部活でガツガツ炎天下や暑い体育館の中で運動することは、いつもはやらない行為で「変化」です。予防策をとれば「不調にならない」し、「不調になった場合」には恒常性を考えてしっかり「冷やす」ことがとにかく重要です。

「変化」の前から備えること、後からケアすることで病院に世話にならずに済みます。「変化への意識」は大人がしっかりフォローしてあげてくださいね。

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