誤飲・誤食は、まずググりましょう
困った時には日本中毒センターへ電話連絡すると対処法を教えてくれます(一般の方は無料で対応してくれます)。電話しなくても、誤飲・誤食に関してはネットで調べると簡単に情報が得られます。どうしよう?救急車呼ぶ?病院行く?、いやいやその前にスマホでググれば全然心配ないことだとわかるものがほとんどです。大概の場合は、①指を突っ込んで吐かせる ②そのあとにミルクや牛乳を飲ませる。それだけで済む話が多いですし、ごく少量で本人がケロッとしている場合ならば、何もしないで構いません(一部、化学薬品や灯油などの揮発性のもので吐かせてはだめなものもありますが、それは相当稀です)。固形物、おもちゃやプラスチックなどについても非常に多いのですが、万が一飲み込んでしまったとしてもちゃーんとうんちから出てきます(1週間以内にはほぼ出ます)。これも放置していて構いません。
小児科医がどうしても受診して欲しい誤飲は、①コイン(ちょうど声門で引っかかる場合があり呼吸に注意)・②ボタン電池(食道や消化管に電池のアルカリで穴が開くことがある)・③磁石(複数個飲むと危ない)ぐらいです。
とにかく慌てないこと、本人の様子がいつもと違うかどうか?が大事ですが、最も重要なのは、「何でも口に入れる年齢の赤ちゃんやこどもから、決して目を離さないこと」です。嬉しそうに手でニギニギして遊んでいるものは、必ず口に入れます。早めに取り上げて事故を起こさせない予防対応を、是非皆さんお願いいたします。
もう皆さんコロナは怖くないと思っておられるのか、休みには海やプール遊びに行きます。今年のお盆は、帰省で都会から田舎の富山へ人流が動くと予想されます。いつもじゃない生活リズムになると、油断すれば必ず事故は起きます。熱中症も誤飲誤食も、気をつければ避けられる不慮の事故です。念には念を、賢い対応が望まれます。