ソフトランディング
コロナをブログに書いたのが約2か月前のこと、まだ終息には程遠く本当に困ったものですね。緊急事態宣言も発動し、世の中いろんなことが「止まって」てしまいました。息苦しく行き先不安しかない毎日が苦しくて仕方ないと思いますが、幼稚園・保育園児さんまでみんなちゃんと自粛してらっしゃるのを聞くと偉いなあと思います。みんな我慢していて立派です。
人間、追い詰められてくるとどうしても「攻撃的」になります。ついつい愚痴りたくなりますし、都合悪いことを誰かのせいにしたくなるし、自分だけは助かりたいという利己的な気持ちになります。それが一番表に出てきます。しかし、感染者の方に対する誹謗中傷を見るたびに僕としては心痛くなります。誰一人として罹りたかったわけではないし、感染リスクの高い医療現場からクラスターが発生したのも故意ではない。油断や正しくない行動があったかもしれないけれど、今すべきことは批判・避難ではないです。そして僕たちがとげとげしい気持ちで日々過ごすのも違うと感じています。
もともと日本のコロナ対策の決着は、飛行機でいう「緊急着陸」ではなく「軟着陸(ソフトランディング)」を目指しています。毎日毎日感染者数が発表されるたびに、「今のやり方は間違っているのでは?」と疑心暗鬼になりますが、医療面から考えると「かなり最小限にうまく抑え込めている」というのが僕のみかたです。じわじわ増えて、じわじわ減って、終わる。大多数が感染せずに終わる。それを目指している今は、決して悪い状況ではない。でもこのような非常事態宣言を出されると感染ではなく経済が重症化してしまう。医療的に正しくても経済的には正しくない。ここがコロナの最も怖いところです。そして経済的に追いつめられると人は狂暴になる。
しかし「狂暴になる」ことでは今回の問題は解決しません。本当に困った時こそ「優しさを持ち寄る」のが正しいのです。小さな優しさの積み重ねが、ゴールを短縮してくれる人類唯一の武器です。この未曾有の大事件のコロナも、元気なこどもたちには何のことやらさっぱりわかりません。学校へ行けない、幼稚園・保育園に行けない子供たちだってきっと辛い。だから、子供たちから笑顔を消さないようにするのが、僕たち大人の役割じゃないでしょうか。ちょっとだけ誰かに優しく(利他的)になれたときに、きっとまた健全な社会が戻ってくると信じています。今は耐えるとき、苦しいけれどみんなで頑張りましょう。誰も間違ってはいないのですから。