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心配の仕方(麻疹情報で感じること)

[2024.03.20]

 日本での麻疹流行情報が流れています。では麻疹は、コロナやインフルエンザのようにどこでも誰でも感染するのか?というと、全然違います。こども達の世界は、0歳代はママからの移行免疫で守られ、1歳のお誕生日を過ぎると麻疹・風疹ワクチンを打ち、就学前の年長(5−6歳)で追加接種をします。この 2回接種法で予防率はほぼ100%です。高岡市ではワクチン接種率が高く95%超えます。麻疹に対してちゃんと抗体を持つこどもたちの世界では、ウイルスは生きてゆけません。だから少なくとも現在18歳未満ぐらいまでのこどもの世界は、麻疹とはほぼ無縁の安全な世界と考えて良いのです。

 一方で大人の世界に目を向けると、2006年以前までは麻疹風疹ワクチンは1回接種でした。親御さん世代は、ワクチンの効果も消えて、抗体を持っていない危険性があります。感染者のほとんどが20代以上の若者です。ですから、こどもの心配をする前にまずご自分の事を母子手帳を確認してください。そしてどうしても不安ならば、ご自身が麻疹ワクチンを受けられたらいいと思います。ただ、麻疹ワクチン単体は世の中に流通していないので、接種するならば麻疹・風疹ワクチン(お値段約1万円)になります。もちろん現状は非常に稀な感染機会なので、積極的には接種することをお勧めしません。ですから、0歳児に自費での麻疹ワクチンが必要か?と質問された際に「まずご両親が接種してください」と説明します。繰り返し書きますが、「0歳の赤ちゃんが、1人で勝手に出かけ、誰かと接触し、感染することはない」至極当然な話です。必ず親と一緒に行動します。もし何らかの感染症に、接触や空気感染(麻疹は空気感染です)でかかるとすれば、親子同時に発症するのです。「海外旅行や、都会に公共交通機関を利用して頻繁に遊びに行くことがない、普通に生活をしている0歳児がいるご家庭の場合は、基本何もしなくても良い」が正解です。

なお、当院では定期接種外の0歳児の麻疹・風疹ワクチンは原則受け付けておりませんので、ご了承ください。

ちゃんと、定められた時期にワクチンを打っておけば、大丈夫ですからね。変に情報に煽られないでくださーい。

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