胃腸炎の過ごし方
夜から急に嘔吐。何度も繰り返し吐く。最後は胃液(黄色い液体)しか出なくなる。流行性嘔吐・下痢症(感染性胃腸炎)は突然に発症します。
①吐かせる:初めの 2、3時間は立て続けに嘔吐します。そこで止める方法はない。吐き切るまでは吐かせるしかありません。被害を最小限にするために、ゲロ袋の準備を多めに。②次第に間遠くなる:徐々に吐く間隔が開いてきます。少しうとうとし出したら落ち着くサイン。寝入ってしまったら嘔吐期の終わりが近づいています。③無理な水分摂取は避ける:本人が「欲しい」というまでは無理に水分を摂っても絶対吐きます。スプーン1杯、口を潤す程度の水分から始めて、吐かないことを確認して10分おきに徐々に量を増やします。コップ 3分の1程度飲めたらもうそれ以上は増やさないでいいです。少量細切れに与えるのがコツです ④やがて朝が来る:夜の大騒動が終わり朝がきます。眠りから目覚めたらあら不思議、ほぼ吐き気はありません。それなりの元気も出てきます。ただ、嘔吐した次の日ぐらいは必ず幼保学校は「休みましょう」。お友達にうつしますよ。 ⑤食事はとったほうがいいのか?:本人が「お腹がすいた、食べたい」というまではあげる必要なし。食べたいという意思表示があれば、おかゆなどの消化の良い食事から開始。これも水分同様で、吐かないことを確認しながら段階的に食べさせる量をゆっくり増やしてください。いきなり量を食べるとお腹がびっくりして吐きますよ。⑥1−2日でほぼ普通に戻ることが多い:吐き気が止まった後に半日ほど熱が出ることも。下痢が始まることもありますが、症状のピークは最初の半日ぐらいで、全体としては1− 2日で落ち着きます。胃腸炎は大変ですが決着も早いです。
というのが大体の一連のの流れです。実は胃腸炎は自宅での水分・食事に気をつければ、ウイルスが上(嘔吐)から下(下痢)から排出されれば勝手に治ります。病院に必ず受診しなければならない病気ではありません。胃腸炎を治すお薬も特にはありません。原因についても調べる必要はありません。ではどういう時に病院へ受診すれば良いのか?ですが、1)吐き気が半日以上止まらない(水分も収まらない状態)2)下痢がひどくてトイレに間に合わない(オムツから豪快にはみ出すほどの水様下痢)場合は整腸剤を飲むと改善します。
大体夜・夜中から嘔吐するので、翌朝病院に受診されるときにはとっても元気だったりします。なので、1から 2日ご自宅で様子を見て、特にひどい症状がなければ無理に受診しなくてもOKです。食欲が回復していること、下痢がひどくないことを1日確認できれば、登園登校再開してください。
なお、胃腸炎の時のおすすめの水分や食事については検索すれば山ほど情報があるので、そちらを参考にしてください(笑) 後は、吐瀉物からご家族にうつって一家全滅というパターンが多いので、ご注意を。洗い方、消毒方法などについてもネット上にたくさん出ていますので検索してみてください。