今一度お願いです
ずっと言ってますが、感染症はこどもが発端者にはなりません。数少ない日本での小児コロナの報告も「親」が発端者・家族内感染です。自己発生はしない。
ご両親が感染リスクもなく元気なのに、こどもだけ発熱してコロナってことは、感染拡大初期の現段階では「ない」と断言してよいです。蔓延してしまうとこども同士も起こりえますが、それはまだ先です。そういう前置きがあってですが、発熱して受診されるときに心配なのはわかりますが、あまりにも気安く「コロナでしょうか?」と質問するのは遠慮してほしいのです。
周囲の状況をしっかり把握したうえで考えて発言して欲しい。そして疑わしい人は端からここに受診はしないと信じています。隠ぺいはダメですが、本当にコロナ感染だったときは、現段階では周囲からの心無いバッシングで村八分にされ、その地域で生きてゆけなくなります。そういう意味でもコロナは怖い感染症です。そこも多少意識しなければなりません。
残念なことに、すでに近隣の内科は「感染症の診察拒否」が始まっています。断られたという理由で当院を初診受診されるこどものケースも増えています。危険なものを避けるというのは、このコロナ感染のサバイバルゲームを生き残るには一つの戦法だと思います。否定はできません。でも、それは我々小児科医には禁じ手です。前回書きましたが僕は「守るべき地域医療を守る」という立場で、決して受診拒否をせず今後も診療を続けます。しかし万が一、コロナの患者さんが当院を受診していたことが判明した場合には、当然我々も感染リスクが高くなりますし、最悪の場合は2週間以上「閉院」しなければなりません。通常の地域医療を守るためには、今はみなさんの協力が本当に必要です。疑わしい接触者がおらず、ご家族ともどもしっかり自粛しているが、たまたま熱を出したという方の受け皿が、かかりつけ医の役割です。そこがかかりつけ医と患者さんの「信頼関係」だと信じています。信じられないかもしれませんが、我々も「マスク」「目の保護のシールド」「防護服」など全く手に入りません。手持ちの最小限の備品で頑張っております。ご配慮よろしくお願いいたします。
そもそも、開業医ではコロナの診断はできませんので、本当に困っている場合にはHPにも書きましたが連絡すべき場所がありますので、是非そちらへご相談ください。
みなさんの協力があれば、かならず守るべきものを守れると信じています。よろしくお願いいたします。