小児科医の永遠の悩み①
[2018.05.22]
「子供の平熱って、何度なのでしょうか?」とよく質問されます。
小児科医は、腋下温で37.5度までは平熱とみなします。予防接種もOKにします。
しかし、保育園ではそうはいきません。微妙な熱で受診を勧められ、クリニック側として判断が難しいことも多々あります。
ですが、そのあと本当に発熱することが多いのも事実で、保育園の先生方の鋭さに感心します。
平熱は個人差があり、実は人種差もあります。いつもの体温プラス1℃が発熱だと定義することも。
体温も大事ですが、数値ではあらわせない親御さんの印象「様子がいつもと違うか?」が重要だと考えています。
前日夜まで熱があり、朝測ったら熱がなかったので保育園に行きました、というケースもしばしばお聞きします。
本当は、丸1日発熱がないことを確認できれば安心なんですけどね。社会的事情もあるし保護者の方もいろいろ悩ましいだろうなあと。
集団生活にはメリットもたくさんあります。少しずつ世の中の風にさらされながら、子供たちが強くなっていってくれることを願います。