素直になれなくて
働くお父さんの心の中の叫びに、「もう少しだけお小遣いを増やしてほしい」という気持ちがあると思います。
世の中のお母さんの心の中の叫びに、「一人の時間・自由が欲しい!」という気持ちがあると思います。
実現しづらい願いですし、夫婦お互いに面と向かって言えない、大人の事情ってものもあります。素直に言えないのもわかってますから、お互いにさりげなく譲り合ってあげられるといいですね。
でも言葉にしないと、本当の気持ちってわからないなと感じることもあります。
かわいく素直だった時期から、感情を表に出さなくなる思春期になると、わが子でも何を考えているのかわからなくなってしまいます。
子は次第に親離れをし、親も子離れをしてゆかなければならない時期、親子も薄氷を踏むような微妙な関係になりがちです。
僕が一貫して伝えたいのが、「嫌なことから逃げない」ことです。
(ウザい)(キモい)(ベツに)しか返事がないとしても、「おはよう」「いってきます」「おかえり」「おやすみ」ちゃんと大人から「あいさつ」をする。
そして、ダメなことはダメと、ちゃんと愛情をもって「叱れる」大人であること。シンプルにこの二つさえ実行できればよい。
一番やってはいけないのが、子供の気持ちに対して無関心になること・逃げること。子供にも伝わってしまうからです。
本当は仲良くしていたいし、褒められたいし、たまには言い合いもしたい。でも大人の階段を昇っているときには、どうしても素直になれなくて。
その複雑な気持ちに、不恰好でもいいから真正面からぶつかってくれることをこどもは実は願っています。
相手にしてもらえない・わかってもらえない孤独が、こどもを心身症や拒食症や登校しぶり・不登校・ひきこもりへと向かわせてしまいます。
一旦こじれた心はなかなかもとにもどすのは大変です。
本音と本音でぶつかりあえる親子関係。それを実現するためには、挨拶と叱る、言葉を出すことだと僕は思います。
もちろん、こちらの感情だけぶつけるのはダメ。やはりさりげなく気持ちをくみとってあげることを忘れずに。