食欲がないというサイン
最近、保育園に行って熱があると帰されたケースに、「朝、食べました?」って聞くと結構な割合で「そういえばあまり食欲がありませんでした」とお答えになります。
食欲不振は発熱の前兆でみられる子供のサインです。
こどもの場合は、気持ち悪いとか頭痛だとか、はたまた咳・喘鳴で食欲不振が起こるより、「のどが痛いからあまり食べられない」という原因が多いような気がします。
今はやりのヘルパンギーナ(夏風邪)も、結構咽頭痛があり、痛みから(嘔吐)になることもあります。
実は、解熱剤(座薬でも、飲み薬のシロップや粉でも)であるアセトアミノフェンは、「解熱・鎮痛剤」という薬効です。
解熱剤として使用する場合には、385℃以上で倦怠感があれば使用してくださいとお話ししますが、痛みの場合は発熱がなくても使用してあげると、機嫌もよくなり、活気も出て、食欲も出てきます。
さらに、かなり眉唾と思われるかもしれませんが、夜中に激しく咳き込んでとまらない発作的な咳嗽にも、解熱鎮痛剤が結構効果がある場合があります。
生後6か月ごろまでは、解熱剤を使用すると低体温や低血圧になるため注意して使用すべきです。
しかし、それより大きくなった場合には、うまく解熱鎮痛剤を使用することでこどもたちの不愉快な症状を緩和してあげることができます。
座薬ならば、溶けていなければ数年は使用可能。粉薬でも数か月は使用可能です。
処方されたけれども使わず余った場合には、いざというときのために少しストックしておくとよいと思います。
うまく風邪に対応するためには、非常に便利なお薬です。あまり使用をためらう必要はないと僕は考えています。