「叱る」と「怒る」
生まれたての赤ちゃんをみると、無限の可能性を感じますよね。
真っ白なキャンバスに向かい、かわいいかわいいって思いながら、どうやって染めていこうか?とワクワクしながら子供の成長を見守ってゆく。
しかし、いつしか気づく。ん?2歳から3歳ぐらい?「自我」が芽生え始めた頃から、こどもに対して親は妙に「イラつく」ということを。
我が子には、自分ができなかった経験をたくさんさせたい、いろんな能力を開花させてあげたい、そう思って小さい頃からお金も時間もかけて、
習い事もたくさんさせ、親はひたすら「いい子」を育てようと涙ぐましい努力をします。それぞ親心、とっても素敵です。
しかし、こどもはDNAが半分母親、半分父親。そもそも遺伝子で規定されている人間性としては、半分自分と同じものを育てているのです。
トンビが鷹を生まない。ひょうたんから駒は出ない。お利口さんか暴れん坊か、人間性は結局どちらかの親にしか似ないのです。
「どこか自分と似ている」「でも全然言うことをきかない」から、余計に感情的になります。だって、半分自分だもの(笑)
「叱る」と「怒る」は違います、だから子育て中は怒ってはいけません、ちゃんと叱ってください、なんて育児本には書いてあります。
そんなの、高いところでしか話をしない教育者のきれいごとだと僕は思います。昨日も書きましたが、親は一人の人間です。イライラして当然。うまくいかなきゃ怒るのが当然です。
怒ることを「ダメなこと」と自分を責めてはいけません。そんなの息苦しくて仕方ありません。
ただし、子供は弱い存在であること、大人は立場も力も強いこと、子供を守るのが大人の義務(虐待は絶対にダメ)、その大前提は絶対遵守すること。
こうして欲しい、こうあって欲しい、それはすなわちキャンバスに綺麗な絵を完成させたい愛情ある親心だからこそ、イラつくのです。
どうでもいい相手には通常イラつきません。そう考えて親は理性を保ちましょう。
体罰は許されませんが、良くなってほしいと願う親心が前提ならば、「怒る」、たまに「アタマをコツンとする」ぐらい、全然普通だと思います。
子供はすーぐ調子に乗ります。たまには痛い目にあう経験も、良くなるためには必要です。
ままならないからこそ、子育てです。ストレスもたまりますが、そこに真正面から向き合うからこそ真の愛情という絆ができるのです。頑張りましょう。