園の先生たちの観察力
昨年12月からずーっと平和だったんですが、最近はさすがに猫の目のように変わる天候と乱高下する気温に影響されてしまったのか、明らかに子供たちの間に風邪が流行ってきています。
せっかく当院を選んで受診していただける患者さんに対して、お役に立ちたいし、原因をはっきりさせてあげたいですし、今後の経過や対応についてわかれば説明してあげたい。可能な限り、もやもやした気持ちでおうちで過ごすことがないような診察や処方をしたいと常々心がけておりますが、問診票からの情報と、泣き叫びながらの診察・あーんも一瞬しか観察できないお子さんたちを「ズバリ!」と診断するのは至難の業でもあります。自分のもてる五感・第六感を研ぎ澄ませながら診察をしておりますが、なかなかうまくいかないこともあり申し訳ありません。そんななかにあって「保育園の先生から〇〇を調べてもらってきてください」といって受診されることもあります。この〇〇、僕らの診察所見とは全く合致しないこともあるのですが、結論としては園の先生の推測が当たっていることがかなりの割合であります。お子さんたちの元気な姿をよく知っておられる先生方。いつもと違うぞ?という観察力は、僕ら医療従事者は足元にもおよばないぐらいに正確です。園の先生方、恐るべしです。基本的にはそのお言葉に必ず耳を傾けるようにしております。ただ、コロナ禍において「体温37.5度以上だから早退してください」は、外れのことも多いです。やはりそこはデータに振り回されないでいただき、本人たちの元気さが健康状態を反映していると感じます。
ただやはり、子供たちの集団生活を預かっている先生方のアンテナはすごいものがあります。僕は診断の一助に「どの保育園か?」「どの学校か」というクラスターを分析していますが、それよりもやはり園の先生方からの直接の情報の方が正確です。もしこのブログを園の先生方が読まれているならば、お子さんたちがどう怪しいかをコメントしていただけると、一回の受診が実りの多いものになりますので、忌憚のない意見をお寄せください。患者さんを中心に、園とかかりつけ医との連携がとても大事だと思っています。