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インフルエンザA型大流行期

[2023.11.15]

残念ながらインフルエンザA型の大流行期に突入してしまいました。各小学校・中学校での集団風邪はまずインフルエンザA型です。そこで皆さんにお願いがあります。

①急な発熱で心配な気持ちは重々分かります。ただ、学校へ行って急に発熱で早退してきた場合、当日検査ではまず「陽性」には出ません。発熱して約半日経たないと迅速検査は陽性にならず、「早めの受診で検査が空振り、翌日検査で陽性と判明」のパターンが増えます。ダルいのは分かります。早く治療したい気持ちも分かります。でも、コロナと同様にインフルエンザも「受診するタイミング」が重要です。できるだけ、熱が出た翌日に病院を受診ましょう。

②インフルエンザの出席停止基準は「発症後5日、かつ解熱後 2日(幼児3日)が経過するまで」です。発症(0日目)後、5日間なので計6日間は休まなければなりません。例えば火曜日に熱が出た場合、水曜日が1日目となり、日曜日が5日目。6日目の月曜日から登校できます。このことを学校や園の所定の用紙「インフルエンザ治癒報告書」に記載して、登校(登園)再開になります。病院で「許可証」を書くわけではないことがそろそろ定石化して欲しいです。

③その他、高熱時の異常行動等に注意するため(インフルエンザは高熱せん妄が多い)、お子さんがしっかり解熱するまでは、1人にしないようにご家族がそばにいてあげてください。

④インフルエンザは治療薬があります。なので診断意義が高い。一方、いま園で流行している「アデノウイルス感染症」や「ヒトメタウイルス」は、発熱理由としてキットでの診断はできますが、あまり重要ではありません。治療薬がない風邪に、診断をこだわる必要性はあまり強くないことを知っておいてください。

⑤このまま冬に入った場合、まだインフルエンザもそのほかのA型の流行、ここ5年ほど全く流行がなかったB型インフルエンザも今冬は流行するかもしれません。なので、今皆さんインフルエンザにかかっても、この後の冬のことを見据えて予防接種はしておいて悪くありません。体調が回復し、1週間ほど元気であれば、なるべくインフルエンザ予防接種は受けた方が良いですよ(体力的な余裕があればで良いので)

⑥全国的な薬不足、さらには今、インフルエンザの検査キットも不足です。僕らも心苦しいのですが、譲り合いの精神みたいなことを強要しないといけないフェーズです。無茶・無謀な検査希望についてはお受けできないこともあることをご理解ください。そして、外来もめちゃくちゃ混み合いますので、いつからどんな症状みたいなことも。ご家族から適切に僕らに伝えてください。ここがとても重要なのも知っておいてくださいね。 なかなかゆっくり受診者さんとお話しできませんが、僕からも的確に手短にお話しをしますので。では皆さん頑張って今のヤバさを乗り切りましょう!

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