田植えと稲刈りとこどもの喘息
[2021.09.20]
あることによって無関係に見えるところに影響が出ることを、ことわざで「風が吹けば桶屋が儲かる」と言います。小児科では昔から「風が吹けば小児科医が忙しくなる」と(もしかしたら僕だけ?)言われます。そう、春と秋は穏やかな気候ですが意外に風が吹く。ちょうど田植えと稲刈りの時期にも当たり、そんな気候の時には不思議と「気管支喘息」が増えます。いいお天気だと、ついつい外で遊ぶ機会が増えます。風が舞うと、ほこりや花粉が飛びやすくなります。さらに日中と夜の気候の寒暖差で自律神経系にも影響し、夜に窓を開けると寝冷えしてしまい、気管支が収縮しやすくなり、気管支喘息の発作が起こりやすくなります。
喘息は夜に向かって状況が悪くなる病気です。初めての発作の時には突然ゼーゼーして苦しそうになるので、何か詰まらせたのではないかと慌ててしまうこともあります。夜間に急な発作で、①眠れない ②苦しくて動きが止まる時には救急を受診しましょう。ゼーゼー聞こえていても、眠れている時、食べたり遊んだりできる時には緊急性はないので翌日に受診をしましょう。こどもは、雨や風(台風)気温の寒暖差に影響されやすいです。コロナ禍で外遊びに慣れていない今の時期、たまのお外に出た後の体調管理には気をつけてくださいね。