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魔法が欲しいとき

[2018.06.13]

僕らが小学生の頃は、火曜日発売の週刊ジャンプが水曜日にしか並ばない富山県でしたが、立ち読みができたのでさんざん本屋さんにお世話になりました。

あるとき、「念力(超能力を身に着ける九つの方法)」という本をみつけて、これを練習すれば超能力者になれると真剣に信じた純粋な時代もありました(笑)

もちろん、スプーンひとつ曲げることができませんでしたが。

小児科医になり、研修医で日々緊張していたころに、ある上司から「お前、こどもをすぐ寝かす催眠術を習ってこい」と言われ、冗談だと気づかずに本屋に走った記憶があります。

診察や検査のときに、一瞬で寝る魔法があればどんなに楽だろうと今でも思います。

 

子供は風邪をひくと、夜ぐっすり寝てくれなくなります。たのむから静かに寝てくれーって親が願っても、鼻が詰まり、咳がコンコンでて、ワーンと泣いて起きてしまいます。

大人は鼻が詰まると口呼吸しますが、子供はかたくななまでに鼻でしか呼吸しません。だから、おぼれたように苦しくなります。

こどももつらいけど、親(ママ)はもっとつらい。

実は、100%鼻づまりを治せるお薬はありません。お薬にはメリット・デメリットがあり、安全性から処方薬には限界があります。

薬もらってもよくならないので、鼻がつまらなくなる魔法が欲しい場面が、みなさんにもあると思います。

お薬以外では、温タオルを枕元に置いて加湿、熱さまシートを胸に貼る、ヴェポラップを鼻のアタマにチョンと塗る(これが僕の一番のおすすめです)などぐらいしか、対処法がありません。

結局、ママが縦抱きして背中をトントンしながら寝かせるのが、一番鼻の通りがよくなり、こどもも安心して眠れます。ひと肌、マザーズタッチ、恐るべし。

手がかかる、思い通りにいかない、だが魔法はない。そんなはがゆいけれどもなんとかしなきゃならない時間を経験することが、親を本当の強い親に育てます。

反対に、十二分に手をかけてもらうから、こどもはママのことを無条件に愛するのです。世の中のママさん、本当におつかれさまです。

 

当たり前ですが、3歳ぐらいになり自分で鼻がかめるようになると、いつの間にか大きなトラブルにならなくなります。

昨今は、市販されている吸引器も、それなりの値段で医療用と変わらないくらいの高性能なものもあります。お家に一つあると便利だと思います。

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