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長引く咳を治しましょう!

[2018.07.17]

風邪で熱があるときには、咳をするのが当たり前なのでふつう通りにお薬を処方します。これは、数日たてばよくなるので、ほぼ時間が解決してくれます。

 

一方、発熱がないのに咳が出る場合はどうするか?。治すときには、咳が出る原因を区別することから始まります。

小児では①「気管支喘息」と②「副鼻腔炎」が、頑固な咳として重要です。

①夜になると咳がひどくなる。夜中咳で眠れない。喘鳴がある(ヒューヒュー音が聞こえる)。明け方、咳き込んで目が覚めてしまう。痰はあまり絡まない。

これが、気管支喘息による咳発作状態を示しています。一方、

②夜になると咳がひどくなる。寝付く直前や、寝て30分から1時間ほどたつと決まって咳き込んでしまう。吐きそうになる。朝、目が覚めてから痰が絡んだような咳をする。

これが、副鼻腔炎による咳の状態を示しています。微妙に差があることにお気づきでしょうか?

 

鼻の横や上には副鼻腔という鼻水のタンクのようなものがあります。そこが風邪やアレルギーなどが原因で詰まることで、いつしか慢性的な咳を起こしてしまいます。

①と②を区別せずに、ずーっとかかりつけ医で喘息の治療をされてもよくならないと相談に来られる方も多く見かけます。

副鼻腔炎の診断は、顔面のX線やCTを撮らないといけませんが、実は上記のような症状からだけでもほぼ推測できます。

肝要なのは、どうやって治療をするか?ということです。

耳鼻科では局所処置(鼻吸入)などをしてもらえますが、根本的に鼻をかめない未就学児などではなかなか効果がみられませんし、毎日通うのも大変です。

僕は、診断がついた時点で2週間毎に投薬のみを続けながら約2-3か月かけて治す方法をとっています。

薬がピタッとあうと、ほぼ1週間で嘘のように咳はなくなります。その後は、完全に副鼻腔をきれいにするために最後まで根気よく治療を続けてゆきます。

治っても繰り返す場合もありますが、一度経験したらだいたいわかります。

小児の副鼻腔炎をちゃんと診断してくれて、しっかり診てくれる先生が少ないのが現状です。

元気があっても、咳をするのは何かが潜んでいるサイン。しつこつ長引く咳・むせるような咳が良くならないときには、ぜひ一度相談に来てください。

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