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アタマが迷子にならないように

[2018.06.08]

僕が子供のころは、世の中にコンビニ・大型スーバー・ドラッグストアなどはありませんでした。欲しくても、買いたくても買えないことが多々ありました。

今の世の中、ありとあらゆる「モノ」があふれています。すごい時代になりました。

お菓子を選ぶにも、シャンプーを選ぶにも、女性にいたってはお化粧品なども、どれを選べばよいのかわからないくらいの「供給過剰」になっています。

ついつい余計なものを買ってしまいませんか? 悩んで迷って結局同じものを買ってしまうことってありませんか?

多種多様にみえるけれど用途はほぼ同じものから、どれを選ぶべきなのかは非常に困難な作業です。

消費者としては、できるだけかしこくお買い物がしたい。家庭をあずかる主婦などは、お買いものマイスターをめざし、お得なポイントを活用しておられてすごいなあと感心します。

 

さて、ものだけではなく、医療もかなり供給過剰なのが事実です。

医者はよろこんでたくさんの種類のお薬をだします(笑)。

しかし、そのお薬がどう効くのか、どれくらいで効くのか、いつまで必要なのか、次にいつ病院へいくべきなのか? はたしてこの子はどんな病気なのか?

患者さんのアタマが迷子になっていることを、日常の診療のなかでよく感じます。ネット時代ですから情報過多で、不安をあおられるばかりでさらに迷子になります。

いろいろな病院を受診し、いろんな先生からいろんなことを言われてもっと混乱することも多々あります。

医療は、たくさんの商品を売ることが目的ではないので、我々のよう専門家が、丁寧に医療・薬の「必要十分条件」について説明し、納得してもらうのが義務だと思っております。

限られた診療時間のなかですが、可能なかぎりお答えしますので、ぜひお聞きください。

大病院の外来とは違い、「医療の交通整理」をすることが我々かかりつけ医の役目ですから。

 

なお私事ですが、ちいさなクリニックでも必要十分な医療を提供できるように、日々サポートしていただいているスタッフ・各種業者さんに心より感謝申し上げます。

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