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よく振ろう、よく拭こう

[2019.04.07]

クリニックを作るときに、トイレをどう設置するかで悩んだことがあります。こども用のちいさい便、器が必要か? 男の子用小便器が必要か? 結論として今のように普通のトイレ2か所に落ち着きました。

敢えて子供用補助便座も置いておりません。TOTOのネオレストの便座は小さめにできているため、こどもでも普通に用たせると判断しました。もし不都合があれば、また教えてください。

 

我々団塊ジュニア世代(日本の人口比率が一番大きい)のこどもの頃の便所事情は、いわゆる「ぽっとん便所」と呼ばれる和式のもの。トイレの下には大量の〇〇〇が溜まっており、落ちたら死ぬなあと恐怖の便所でした。

バキューム車もよく見かけました。で、初めて洋式(これも今や死語ですな)に出会った小学校2年生のとき、戸惑って便座の上に足をついてしゃがむという失態をしたのを忘れません。

今どきのご家庭事情を患者さんにちょいちょい聞いていると、男子も座ってすべてをする、立って小便をする男の子は半分ぐらいしかいないことを知りました。立っておしっこするとトイレが汚れるからという理由もあるそうです。

それはそれで社会事情として受け入れてゆくものかなあと思いますが、一言保護者の方にお願いしたいことがあります。

「おちんちんが痛い」「ちょんちょんが痛い」と受診されるお子さんがしばしばおられます。紙おむつから卒業し、普通の下着になり、いつしか一人でトイレに行くようになります。親がトイレに付き添わなくなる。

そうすると、おしっこをちゃんと拭かずにパンツを履くので、パンツについたおしっこで肌荒れして、赤く腫れて「亀頭包皮炎」や「外陰膣炎」などのアンモニア皮膚炎になって痛くなってしまう。

赤みや痛みは、塗り薬ですぐに良くなりますが、必ず同時に「トイレしたあとの様子」をご両親に今一度見てもらうようにお願いしております。

男の子ならば、終わったあとに「よく振る」ようにパパから説明してもらう。女の子ならば、終わった後に「よく拭く」ようにママから説明してもらう。このあたりはやはり同性からの助言がよいと思います。

意外とこんなことだけでも、避けられる病気もあります。たまの週末に、お子さんのトイレの様子を確認してもらいちょっと指導していただけたら幸いです。

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