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油断する場所

[2020.04.08]

こどもが風邪を引かないためにはどうしたらよいですか?と聞かれたらまずこう答えます。「お父さん・お母さんが家庭に風邪を持ち込まなければ風邪はひきません」と。

とてもあたり前のこの事実ですが、そこに意識を向けることが少ないと感じます。こどもたちに対する対策についつい目を向けますが、もっとも効果的なのは周囲の安全対策です。「家族内」が最も濃厚接触になります。患者さんから感染症をうつされることがほとんどない小児科医の我々も、家族が風邪引くとうつされます。コロナ関連もこの事実は間違っていません。ですから、おうちにいる赤ちゃんに風邪を引かせたくなければ、全力でお父さんお母さんが感染予防をする。マスク・手洗い・うがいの励行。そしてもし風邪気味になったら、お子さんと接する時間すべてマスクの着用をする。相当難しいですが、ついつい油断するのは、外出先ではなく「家庭内」です。

ただし、保育園・幼稚園・学校は、なすすべはありません。行かなければ感染しませんが、行かざるを得ない理由がある。小中高は休みになりました。休みにならない幼保も、「休みにならないから安全」なわけではありません。親御さんが本当に怖いと感じるならば、自主的なおやすみも考えてもよいと思います。安全をとるか、便利をとるか。各々の判断に任されます。国や県や市が守ってくれるわけではないです。親の判断しか、大切なものは守れないのです。

今回のコロナについては「飲食をともにする場所」がもっとも感染リスクが高そうです。祝賀会・送別会もそう、夜の飲食街もそう。3密を避けるのは当然大事ですが、特に食事する場所は無防備になるから予防も難しい。普通にマスクしていれば通りすがりでうつされるってことは考えにくいので、今は不特定多数の人が集まる場所での飲食は控えましょうね。

今、日本全員が苦しい。一人一人、立場が違うから、自分の苦しみはわかってもらえない。でも愚痴ったり、世の中を批判しても何も変わらない。自分のとれる最善を尽くすことだけが、守るべきものを守ることになります。みんなで頑張りましょう!

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