またまたお久しぶりです。

大変だった新型コロナ感染やインフルエンザA型が3月でキレイに終了し、みなさん無事に新学期を迎えられたのではないでしょうか？　コロナが始まった2020年、2021年と全くインフルエンザが流行しなかったのに、今年は流行した、ところ事実からは、変異株となって弱体化し、インフルエンザに負けたという印象を持ちます。そのあたりの推測も、科学的な証明がそのうち示されると思います。そもそも「流行が置き換わる」という事象がおこるには、ウイルス同士の力関係が重要だと思います。冬が得意で夏苦手、みたいな得手不得手がウイルスにもあると感じました。いずれにせよ、厄介な感染症は当分流行しないで欲しいですね。

　さて、インフルエンザが終わると必ず胃腸炎が流行ります。

胃腸炎の典型的な症状の出方は、①立て続けに嘔吐（半日ほど、徐々に間隔が開いていって終わる）②吐き気が落ち着くと発熱する。③食欲不振と下痢、の順番です。上から始まって、真ん中になると熱がでて、下に行くと下痢、という流れです。この流れに一致すればほぼ間違いなく胃腸炎（流行性嘔吐下痢症）です。

　一方、よくあるのが、「発熱初期に1・2度だけ吐きました」というパターンです。「繰り返さない嘔吐」は、単に熱があがるときの随伴症状であり、発熱原因が胃腸ではないことが多いです。溶連菌による咽頭炎、夏場に流行るヘルパンギーナも病初期にはよく吐きます。

嘔吐があったとしても「繰り返したが、繰り返さなかったか？」が、正確な診断にたどり着く重要なインフォメーションです。

診察以上にそういう情報が重要だったりするので、是非言っていただけたら幸いです。ご協力よろしくお願いいたします。