かけがえのないもの
「3密」とか「8割接触を減らす」とか、敢えて数字を出すとわかりやすい。でもそれで本当に正しいの?という玉石混交な対策がなされた新型コロナの緊急事態宣言ですが、そろそろ「緩和」されるフェーズに入ってきました。待ち遠しい、でも怖い、でも自粛限界に来ていると思います。急発進だけはやめましょうね、みなさん。
新しい生活様式にも慣れてきたころですが、無意識のうちに「ヒト」との接触を避ける場面もありますよね。道で歩いているときも、スーパーで買い物しているときも。知らないヒト=危険という意識が芽生えてしまった。いわゆる「トラウマ」に近いと思います。
かかったヒトの命を奪い、かからなかったヒトの心にも傷をつけるこのウイルスとの戦いは、決してまだ終わりません。長らく自粛して登園登校していないこどもたち、とってもお利口で偉いです。やむを得ない理由で登園しているお子さんたちも、頑張っていて偉いです。パパママも。きっと、みんなコロナで傷ついているはずです。でも、そんななかでstay homeしていた皆さんは気づいたはずです。家族の絆、仲間の絆の大切さを。そこにかけがえのないものがあることを。人の苦しみも幸せも、全ては人間関係から派生することを。
批難・立腹して誰かを責めるより、まず自分が先に相手が喜ぶ事を考えて行動する心が美しい。どうしても心貧しいときは、自己中心的考えになる。自分が満たされないと他人に優しくできない。でもそれは誰も得をしない。まず相手を思いやる心、癒やしてあげたいと思う心が、つながって絆となり、また誰かを思いやれる気持ちになり癒やしてあげることができる。そんな優しい世界に、もう一度戻りたいですね。
Wi-Fiだけではヒトとヒトの絆は繋がりません。やはり肌感・五感でこそ優しさは伝わります。そんなこだわりで、今でもできるだけ遠隔医療ではなく、通常の診察を大切にしたいと僕は思っています。わかる人にだけわかって欲しい、かけがえのないものの話でした。