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ぜーぜーのときの注意点

[2018.06.11]

アレルギー専門の小児科医があちこちにおられますので、僕が小児ぜんそくの細かなことを書くのは差し控えますが、一般的なこども(特に乳幼児)のぜーぜーのお話しを少し。

我々は呼吸をするときに、①吸気(すう)、②呼気(はく)、との2種類があります。

場所として、声帯・声門までの「上気道」と、気管・気管支・細気管支・肺といった細い「下気道」の2種類に分けます。

 

※上気道がぜーぜーいうときは、ほとんどは①吸気時で、犬吠様(けんばいよう)咳嗽といって、のどが痛そうな咳をして、これを「クループ症候群」と言います。

風邪の初期に、夜間急にバウバウという咳が出ます。初めてだとびっくりしますし、下手すると窒息する危険性があるので、できれば救急のお世話になりましょう。

 

※下気道がぜーぜーいうときは、ほとんどは②呼気時にぜーぜーします。純粋にアレルギーが引き金で起こるときは「気管支喘息(乳児喘息)」ですし、風邪が引き金の場合は「喘息性気管支炎」になります。

喘息性気管支炎の原因として迅速検査で調べられるものが、「RSウイルス」と「ヒトメタニューモウイルス(hMPV)」です。

この二つのウイルスは、通常の上気道炎ではとどまらず、すみやかに「下気道炎=ぜーぜー」になるため、2歳までの乳幼児が感染すると重症化しやすいため注意が必要です。

 

ぜーぜーの何が問題なのか?というと、「呼吸困難症状」になるとダメなのです。

1)夜中に咳・ゼーゼーがひどくて眠れない。2)機嫌よく遊ぶ元気がない 3)哺乳力・食欲の低下 などは小児の呼吸困難症状であり、苦しくならないために速やかな治療が必要です。

一方、これらの症状に該当しない場合は、まだ緊急性はありませんので、翌朝かかりつけ医を受診してください。

根本的には、ゼーゼーしていることは決して良いことではないため、ゼーゼーしなくなるまで必ず医師の診察・治療を受けられることをお勧めします。

梅雨明けまでは、小児喘息が多くみられますので、困ったときはご相談ください。

 

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