おしっこがちかい
ある日突然、こどもが「おしっこおしっこ」と頻繁に言うようになり、対応に悩みそれを心配されて病院を受診されることがあります。
おしっこが近い=頻尿(ひんにょう)でのチェックポイントを申し上げますと、
□排尿時痛があるか? □多飲・多尿か?(体重減少があるか?) □昼間のおもらしはあるか? □夜寝ているときにおしっこがしたくて目を覚ますか?。
で、それに検尿をしてみますとだいたい注意すべき診断として、①膀胱炎 ②糖尿病(小児は1型)③尿崩症や過活動膀胱 ④心因性頻尿となります。
実際はほぼ④心因性頻尿です。ストレスが原因。
激しく叱られてや、何か発表会など大事なイベントがあるなど、きっかけがわかることも稀にありますが、全く理由がわからないことが多いです。
何故?と本人に聞いてもわかりません。ストレスの原因を深く掘り下げると余計に悪化させることもあります。
本人にとっては、不安解消のための行為であり、心のSOSを親などにわかって欲しいという深層心理があります。
「なんで?」とか「そんなに出ないでしょ!」とか「行かなくていい」などと抑制をかけるより、
「行っていいよ」「すっきりするといいね」など本人の行為に同調してあげると、ゆっくりいつの間にか言わなくなることが多いです。
病院へ来られた際に、検尿で問題がなかったときには我々小児科医からも「大丈夫だからね」と、安心できるように本人にも説明します。
本人にすごく自信がないときは、自信をもたせてあげるために、おねしょのときに使う飲み薬を処方することもまれにあります。
困ったなあと悩まれる場合は、一度小児科か小児泌尿器科にご相談ください。