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おちんちんの話

[2018.08.27]

「うちの子、包茎なんですけど大丈夫でしょうか?」

ママさんが連れてくることが多い小児科なので、ちょっと恥ずかしそうに相談されます。

ズバリ言いますが、男性は生まれてきたときは全員包茎です。おちんちんの先っぽ(亀頭)は、皮(包皮)に包まれて、来るべき出番まで守られています。

亀頭と包皮がもともと翻転できる子もいますが、大概小さい子は包皮がくっついている子が多いんです。

むきむき体操といって、軟膏を塗ってゆっくり翻転して剥きましょうというやり方も巷では紹介されていますが、僕はおすすめしていません。

小児外科学会・小児泌尿器科学会などでも、基本的には放置してよいとされています。無理に剥くと、うまくいかなかった場合には、将来勃起したときにひきつれて痛みが出てしまう危険性もあります。

思春期になり男性ホルモンの分泌が多くなってくると、自然と翻転できるようになりますので、待ってあげる方がベターだと考えています。

ただし、一部だけは治療の対象になるおちんちんのトラブルもあります。それは

①排尿時におちんちんの先っぽが風船のように膨らむ(バルーニング)②尿線がとんでもない方向に飛び散る ③亀頭包皮炎や尿路感染を繰り返す ④嵌頓(かんとん)包茎(皮がむけたままもとに戻らないこと)

これらの場合のみ治療が必要だと言われています。包皮内の白いできもの(恥垢)も、何もしないで放置で大丈夫なのです。

とにかく、包茎は病気ではありません。幼少期に剥かなかったから、将来仮性包茎になるなんてことは関係ないといっても過言ではありません。

子供にある程度の理解力がついてきた際に、パパが男同士で「おしっこしたあとに、よく振る」ことだけ教えておき、あとは成長に伴う生理的な変化、自然に任せるのがよいと思います。

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