一度きりしかない今を
さて、今日は小児科とは関係のない、また脱線話です。こどもの病気については書きませんので、興味ない方はスルーしてください。
今とは何か? 過去に戻れるのか? 未来へいけるのか? そもそも時間とはなにか? という問いがあります。
物理学の方程式上では、時間移動は可能だそうです。学問おそるべし。しかし、現実世界にはタイムマシンは存在しません。
なぜならば、この世(この宇宙)は、ビッグバンにより創生され瞬間から、時間軸として現在から未来への方向にしか動かないという、見えない法則に支配されているからです。
世の中は、エントロピーがもっとも安定していた宇宙創造時から、どんどんエントロピーが不安定な現在に膨張していっているのです。
戻らない。時は止まることをしらない。万物はすべて、常なることを与えられず「秩序から無秩序へ」動くのが宿命です。
図面上は安定できても、芯側で鉛筆を立てようとすると倒れてしまうのは、「秩序から無秩序へ」動く万物の法則・宿命だからです。
これが机上の理論ではない、現実世界です。
なんのこっちゃと思われる方が大多数だと思いますが、要するに、「今は今しかなく、二度と戻らない」のです。
ならば、二度と戻らない今をどう生きるか?
自分だけ良ければよいという気持ちや我を捨て、世のため人のためになる人間として生きようとするのが、もっとも美しい姿だと思っています。
女性世界一のIQを誇るマリリン・ボス・サバントのことを一度調べてもらうと感動します。
逆に、自分の欲求が満たされないから、自分が納得できないからといって、絶対に他人を傷つけたり世の中を恨んではいけない。
まず、誰かの笑顔のために自分が尽くしてみること。特に、自分の一番身近な人に。
そこに、無常なる人間が生きている義務があると思います。
こういう道徳心をこどものころから育ててゆかないと、どんどんゆがんだ世の中になってしまうことを危惧します。
なお、発達障害者=犯罪リスクと報じる世の中に、小児科医として激しい憤りを感じます。