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小児にしかない病態(熱性けいれん)

[2018.05.28]

クリニック周辺は、リンゴ病のほかに、「咽頭結膜熱(=アデノウイルス感染症)」が流行っています。胃腸炎やみずぼうそうもおられます。

 

アデノウイルスは乳幼児期にほとんど感染を経験し、その後はからだが抗体(ウイルスに対する抵抗力)を作り続けるため大人で感染することはまれです。

特徴として、他のウイルス感染(=風邪症候群)に比べ、驚くほどの高熱がでること、それが長ければ5-7日もつづくことがあるため、風邪のなかでは最強クラスです。

よく「熱性けいれん」を起こすことでも知られています。

 

熱性けいれんをおこしやすいウイルスとして有名なのは、突発性発疹症、ヘルパンギーナ(夏風邪)、インフルエンザ、そしてアデノです。

熱性けいれんは、発熱にともなう小児特有の「症状」で、「病気」ではありません。

この症状はほぼ就学前の小児にしかみられません。からだが成熟すれば、おこさなくなるのです。

 

短時間(通常数分)で頓挫するものは、悪寒の強いものという意味合いであり、脳に後遺症を残すことはありません。

しかし、不幸にも起こした場合にはめちゃくちゃ焦ります。救急車を呼ばれるのもやむを得ないと感じます。

僕もむかしむかし、真夜中に痙攣する息子を胸に抱いて救急部へ運んだ経験があります。

人間は生理的に夕方から夜にかけて体温が上昇するため、熱性けいれんもやはり夜に起こしやすいのが現状です。

 

このような、肝を冷やすアクシデントが起こらないことを日々祈りつつ診察・診断をしております。

こどもはやはり、健康が一番です。早く、みんな元気になーれ!

 

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