RSウイルス注意報 in高岡市
2019年9月頃から流行したRSウイルス、2020年度は全く流行がありませんでしたが、2021年3月から全国的に流行が始まり、富山市でも大変なことになっているとの情報を得ていましたが、先週からいよいよ高岡市も流行期に入っています。特に保育園でのクラスター発生で爆発的に流行してしまいますので注意が必要です。
RSVについては何度も書いています。①0歳1歳児がかかると重症化する風邪 ②上気道炎ではなく、気管支・肺にウイルスが侵入するため下気道炎として「呼吸困難症状を起こす」「高熱が4,5日続く」「熱が下がったあとでも2,3週間しつこく咳が残る」③抗ウイルス薬もなく、ワクチンもないことから1割ぐらいは「入院治療」が必要になる ④治ったあとにも感染力が持続するため登園再開に関しては慎重に対応していただきたい。 などなどとにかく小児科医が流行って欲しくないと感じるウイルスNo.1です。迅速検査はできます。でも確固たる治療法はない。ベストだと考える投薬を行っておりますが、小さいこどもたちに多くの内服を処方するため、全部を飲ませるのが大変です。
現在流行中のRSVの特徴としては、1)2020年度に流行しなかったせいか、2歳児以上の子がなぜかかかりやすい。2)高熱に伴い熱性けいれんなどを起こす場合がある(神経親和性がやや高い?)。RSVは0か月の乳児でもかかるので、とにかく0歳1歳の風邪のイメージがあるのですが、今のところは2歳3歳児が多いです。 特に保育園での流行情報に注意しながら、鼻汁・咳嗽・発熱のパターンで咳がひどいときにはRSかも?と疑ってもよいと思います。
GWも近いことから、できる限り局所的な流行でとどまってくれることを願います。